さて、昨日の続きです。
何はともあれ、まずは本書のメインコンテンツである礼節のルール25個を
引用しちゃいましょう。
- 周囲の人に関心を向ける
- あいさつをして敬意と承認を伝える
- 相手をいい人だと信じる
- 人の話をきちんと聞く
- 排他的にならない
- 親切な話し方をする
- そこにいない人の悪口を言わない
- ほめ言葉を贈る。そして受け入れる
- NOの気持ちを察し、尊重する
- 人の意見を尊重する
- 身だしなみと仕草に気を配る
- 人と協調する
- 静けさを大切にする
- 人の時間を尊重する
- 人の空間を尊重する
- 真摯に謝罪する
- 自尊心を持って自己主張する
- 個人的なことは質問しない
- 最高のおもてなしをする
- 配慮がでいる客になる
- お願いするのは、もう一度考えなおしてから
- 無駄な不満を言わない
- 前向きに批判し、受け入れる
- 環境に配慮し、動物にやさしくする
- 人のせいにしない
ふー、いかがでしょう?
ワタシ個人としては「あれ?そんなに難しいことは無さそうだぞ?」という印象でした。
でも、「知っている」のと「やっている」のは違うんですよね…
ワタシが特にギクッとした、つまり「できていないなー」と思うのは以下。
*ルール8 ほめ言葉を贈る。そして受け入れる。
⇒他人を誉めるとき、本書にあるような無力感に苛まれることはありませんが、
誉められた時の受け入れ方がヘタクソだなぁと思っています。
本書曰く、
賛辞を素直に受け入れないのは、贈り物が気に入らなかったといってなので、気をつけようと思います。。
突き返すのと同じようなもの
あ、あと、具体的に誉めるのもヘタだなぁ。
*ルール18 個人的なことを質問しない
嗚呼…コレ、しょっちゅうやってますね、ワタシ。。
シゴト柄(?)、どんな仕事をしているヒトなのか、どうしてその仕事に就こうと
思ったのか、という質問の他にも、出身とかどのへんに住んでいるのかとか、
特に初対面のヒトには質問攻めにしてるかも…orz
ワタシは「この人と仲良くなりたい!」と思ったら、まず自分との共通項を探そうと
しちゃうので、ついつい質問攻めになっちゃうんですよね(←ええ、言い訳ですが)。
本書曰く「身元を明らかにせよと迫るのではなく、会話の流れの中で、または友情が深まっていく中で、自然とその話題が出るに任せるのがよいでしょう」とのこと。
はー、なるほど。
ワタシはせっかち過ぎるんですね。
そういえば、前職の同僚にも「アンタだけ、心のシャッター閉めててもガンガン叩いて入ってきた(笑)」って言われましたっけ。
彼女は「おかげで仲良くなれた」と言ってくれたので良かったですが、抵抗を感じるヒトもいますよね、きっと。
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もちろん、上の2つはあくまで一例で、他にもできていないことは山のようにあります。
1つ1つ挙げていったら膨大な長さの書感になってしまうので、このへんで無理やり
まとめに入ります(苦笑)
●まとめ
本書の後半では「人はなぜ礼節を見失うのか?」というテーマで語られていますが、
ワタシは中でも「都市生活の無名性が人間関係を不安定にする」という点に共感しました。
本書は2002年にアメリカで出版されたものですが、その頃から既に礼節が失われたと
言われてきたんですね。
で、日本でもブログが流行って、いまや個人がネット上でアウトプットすることが
珍しくなくなってきましたが、同時に「炎上」という言葉も頻繁に目にするように
なりました。
最近だと著名人たちがTwitterを始めたことにより、ブログよりもよりカンタンに
「炎上」しちゃうことが増えてきたようにも感じます。
(そういえば、Amazonのレビュー欄も某書で荒れまくっていましたっけ…)
このことから分かるのは、ヤジを飛ばしたり、悪口を言ったり、時には人格攻撃したり
するヒトたちは「無名の媒体」を使っているということ。
それに対して、実名主義を貫いているFacebookは驚くほど荒れていませんよね。
本書では「同じシチュエーションでも、ふたりが顔見知りだったらどうでしょうか」という問いかけがなされています。
確かに顔見知りのブログに、わざわざ批判的なコメントを残したりはしませんよね。
本書ではSNSやネット上のコミュニケーションについて書かれているわけではありませんが、
「無名性」というのは、まさに今の時代の「礼節の失われた理由」を的確に表現されているなぁと感じます。
本書の監修者である大森ひとみさんも、あとがきで書かれていますが、
3.11によって「礼儀正しさの大切さ」と「日本人が持つ礼節のDNA」が見直されるキッカケになったと思います。
震災からもうすぐ1年。
改めて、日本人が持っている(ハズ)の「礼節のDNA」を強化するために、本書はオススメの1冊だと思います。
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■編集後記■
今回は書感を2日分けて書いてみました。いかがでしたでしょうか?
これまでは、書感エントリーはもっと書きたいのに、1つ書き上げるのに時間がたくさん
かかってしまうのがネックでした。
帰宅してから2hもブログに時間を費やせないよ…!
と思っていた時に見つけた、はまさんの記事、
このフレーズにグッときて、2分割してみることに。
記事が長くなるほど、記事投稿までの時間は増大していくんですよね。それに最後まで読まれなくなる可能性も増えます。ですから、長くなりそうだなと思ったら記事を小分けする。そうすることによって自分も読者も幸せになるはずです。
確かに長そうな記事はEvernoteのWeb-Inboxに放り込んじゃってるもんな、自分。
そんなわけで、まだまだ固まりきっていない書感フォーマットですが、
しばらく前編をギモン編、後半を解決編(回答編?)にしてみようと思います!
※って、結局今回のエントリーはどっちも長文だし、まとめがまとめになっていませんが…(^_^;)
<目次>
第1章 礼節─人生の質を高める技術
他者とともによく生きるために
人は人の中で生きることで磨かれる
礼節とは永遠に色あせない不変の原則 ほか
第2章 礼節のルール25
ルール1 周囲の人に関心を向ける
ルール3 相手をいい人だと信じる
ルール11 身だしなみと仕草に気を配る
ルール20 配慮ができる客になる
ルール22 無駄な不満を言わない ほか
第3章 人はなぜ礼節を見失うのか?
親しみのカルチャーも時と場合をわきまえて
都市生活の無名性が人間関係を不安定にする
本当に礼節は失われつつあるのか? ほか
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<関連リンク>
*踊るOL。|【書感】礼節のルール/P.M.フォルニ<前編>
*ディスカヴァー社長室ブログ|衣食足りて「礼節」を忘れた!?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【2752字/57分】