感想ではなく、的確なコメントをするために著者が意識しているのは、 「「何を言うか」の前に、まず「何を言わないか」を自分の中で確認」することだそう。 具体的に、言わないようにしていることは、以下の4つ。 ・代案なき批判 ・極端な悲観論 ・未来すぎる提言 ・原則論 それぞれの解説は本書をご覧いただきたいのですが、本書を読んだ後に報道番組を視ると、コメンテーターの方々に対する視線がキビシクなるかも?(笑) ●情報発信の目標は「新たな見方の提案」 著者が情報発信する際には、 「条件や状況を問わず、とにかく聞き手(オーディエンス)を意識」するそう。 目標は「「こんな見方があるのか、それならじっくり考えてみよう」と感じてもらえるようにする」こと。 そのために、前述の「評価、分析、解説、批評、意見、提案」が必要になるというわけ。 著者はTVのコメンテーターとしての仕事が多いそうですが、会社の会議に当てはめてみるとしたら、著者は以下のようなことを意識するとのこと。コメントとはまず、たんなる感想であってはならないと思っています。コメントする対象についてのなんらかの評価、分析、解説、批評、意見、提案がなくてはならないと思っています。
普段の会話でも、特に相談を受けた際など、意識したいですね。 ワタシもキャリアカウンセリングの現場に応用してみたいと思います。 ●自分なりの付加価値をつけてコメントする 情報発信する際は、感想や一般論ではなく、「自分にしか言えないこと」を言うよう意識したいものです。 それが「自分なりの付加価値」というわけですね。 本書では「自分にしか言えないこと」を「独自性=オリジナリティー」と定義しています。 これを「情報発信の基礎としてしっかりと確保して、(中略)いつでもどこでも使える状態にしておきたい(P.172)」とのこと。 では、その「独自性=オリジナリティー」とは、具体的にどういうことかというと、・会議の議題に関して話し合っておくべき論点やポイントで、まだ出されていないものはないか ・会議が始まる前の雑談、以前の飲み会などで参加者の誰かと話したときにおもしろいと感じた意見、アイデアなどはないか (P.167より抜粋)
1)情報分析の独自性
2)体験の独自性
3)コンテクストの独自性(情報の送り手のコンテクスト/情報をの受け手のコンテクスト)
4)表現の独自性
この4つを情報発信に利用しよう、と著者。
コレを普段から意識して見つけ出すようにすることで、「自分の中にオリジナリティーとして溜めていくことができる」とのこと。
ブログで書感を書いたり、イベントのレポートを書くときも、常に意識せねばっ!と思いました(ムズカシイですけど…)
ココでは紹介しませんが、個別の情報を組み合わせて発信する際の「編集」の流れがスゴいです。
ここまでセキララに書いちゃっていいの?という気持ちと、
いやー、普段からココまで出来ないッス…という気持ちになります(笑)
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■編集後記■
いやはや、淡々とした文体で書かれていますが、とっても中身の濃い一冊でした!
ワタシは普段、目次→前書き→後書き→本文の順で本を読むんですが、あとがき(本書では「おわりに」)を読んでぶっ飛びました…!
「情報を読み解く力とコメントする力を鍛えるのに役立つことで、誰でもすぐにできることをいくつか挙げてみる(P.218)」と紹介されている14の方法、コレを読むだけで本書のモトは充分に取れます!!!
いやはや、スゴい!
ではまた! プロってスゴいなー!と目からウロコが落ちまくりの踊るOL(@jaggyboss)でした!<目次> はじめに 第1章:情報は疑え~【社会論】情報がありすぎる社会におけるメディアとの接し方とは 第2章:情報は集めるな~【活用術】必要な情報の効率的なつかみ方とは 第3章:ストーリーで語れ~【編集力】"ニューズウィーク流"の情報のまとめ方とは? 第4章:付加価値をつけろ~【コメント力】感想だけで終わらない情報発信の仕方とは? 第5章:ボケる技術を磨け~【ツイッター力」】目からウロコが落ちる情報のつぶやき方とは? おわりに