今朝、父が亡くなった。87歳だった。
父が48歳、母が40歳という当時珍しい高齢出産の両親に育てられた私は、当然のように一人っ子。
父の遺影を探すべく、数年前にデジタル化した昔の写真を見ていると、全体の半分くらいの写真が、私や両親(写したい被写体)ではなく、背景にピントが合っている。
そう、両親は写真を撮るのが壊滅的にヘタクソだった。
加えて、とある件をキッカケに、小学校高学年以降はほぼ家族らしいイベントをしていないため、近年の写真はほぼ無い。
さすがに「写真に写ると、タマシイが抜かれる」と思っているわけではないだろうけれど、父は写真に撮られるのが大嫌いだった。
冒頭の写真は奇跡的にピントが合っているように見えるけど、父の表情が微妙すぎる……笑顔の写真はなぜか小さい頃に海に行ったときの写真ばかり。
上半身ハダカの写真、遺影に使えるかーい!と夜中にセルフツッコミをキメた。
中学に上がって以降、ほぼまともに会話したことなかったけど、せっかく写真が趣味なんだし、立派な(そしてすごく重い)一眼レフも持っているんだから、まだ元気なうちに嫌がられても写真を撮っておけば良かったな。
ちなみに、父は母LOVEなので、母の写真は大量にある。
母は父とは全く違って社交的なので、近年の写真もたくさん。
父が亡くなっても、驚くほど感情が動かず、Facebookの投稿に友人たちから「お悔やみ申し上げます」「気落ちしないようにね」とコメントをもらったけど、うーん、そういう感じじゃないんだよな、と。もしや自分はものすごく冷酷な人間なんだろうか、なんて思うけど、個人的にはそれでいいと思ってる。