新年1発目の書感はコレ!
スーパーモデル、冨永愛さんの半生を綴った1冊です。
日本初のスーパーモデルとして、10代から世界で活躍していた冨永さん。
華やかな印象のあるスーパーモデルの世界と、この本の書影の写真の印象、ものすごくギャップがありますよね?
暗い、というか、コワい、というか、凄みさえ感じる写真ですが、コレは彼女が17歳の時にニューヨークで撮ったモノというから驚きです。
「凄み」の理由は幼少期の家庭事情や、壮絶なイジメや自殺を考えたこともあるという中学時代を経て持つことになった「怒り」の感情だったそうです。
その後、高校2年生でニューヨークに渡り、モデルのオーディションを受けることになった冨永さん。 最初は圧倒され、回れ右して帰りたくなったそう。 それでも数多くのショーの出演を勝ち取ります。 けど、ココでもまた「怒り」の感情が爆発することばかり。わたしが死ぬ代わりに、あいつらを殺してやろうと思った。 みんな、みんな、ぶっ殺してやる! (P.66)
この「怒り」というか「悔しさ」をバネにして、本当にトップになってしまうのだから、スゴいですよね。 本書の後半は、海外のコレクションを引退した後の生活が描かれています。わたしは、冨永愛である前に、アジア人だった。 いつもいつも、アジア人という枠を押し付けられて見られた。 そして、その目は、決してあたたかいものではなかった。 (中略) 差別だ! わたしにとって、すべてが敵だった。 そんな中で、わたしが逃げ出さなかったのは、皮肉なことに、そういう疎外感が決して初めてのものではなかったからだった。 (中略) チクショー。 ぶっ殺してやる。 チクショー。 今に見ていろ。 絶対に、トップに躍り出て、あんたたちを見返してやる! (P.111~113抜粋)
切れかけた息子さんとの「絆」をもう一度つなぎ直す物語。 過労で倒れて入院しながら、母親とも、父親とも「絆」を取り戻していく再生の物語がつづられています。母親であることにくわえて、この子の将来にかかる養育費を稼ぐこと――大黒柱の父親の役も、やらなきゃならない……。 不安で不安でしかたなかった。 だから、休む暇もないくらい、仕事を入れていった。 (中略) 大切な息子の目の高さにしゃがむことを完全に忘れてしまったのだ。 (P.172~173)
幼少期の極貧生活から、華やかなモデルの世界へ。
そして、引退、息子と、両親とのエピソード。
「ここまでセキララに書いてしまって良いの…?」と思いつつ、グイグイ読み進めていって、最後には思わずポロッと泣かされました。
その感動のエピソードは、ぜひ本書を読んでみてください!
■編集後記■ ブログで紹介するのがだいぶ遅くなってしまったけど、発売前に開催された冨永さんの1人舞台も観に行きました。 舞台を観た時は未読(終演後のお土産)だったんですが、読んでみて、舞台で受けた印象と混ざって、やっぱりポロッと泣いてしまいました。
これからの冨永さんの活躍、とても楽しみです! サイン入りの本、いただきました♪
<目次> 第一章 切り取られた写真 第二章 抹殺された わたし 第三章 ニューヨークのAi 第四章 愛と復讐のランウェイ 第五章 ファッションなんて 大っ嫌い 第六章 愛なんて 大っ嫌い 第七章 引退宣言 第八章 母と息子 第九章 父と娘 終 章 愛の居場所
