3.11からはや半年以上が経ちましたが、復興の道のりはまだまだ。。
もしかしたら「震災婚」なんて、不謹慎だと思われる方もおられるかも…
と思いながらの参加でした。
今回の講演は、
前半に白河さんの講演、
後半に今クールの月9「私が恋愛できない理由」の中野利幸プロデューサーとの対談、
という形式。
ワタシは敢えて本書を読まないまま参加しましたが、会場には読み終えて参加してるヒトが多かったかな?
男女比は圧倒的に女性が多かったです(普段のブッククラブだと男性の方が多い)。
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<前半:白河桃子さん講演>まずはじめに、震災婚というコトバが生まれた背景など。
*3.11後、震災婚だけでなく、震災BABY、震災同棲など、様々な事象が起こった。
⇒計画停電などの際に子作りをした夫婦が大勢いたそう。
約10ヶ月後にあたるクリスマス前後は産院のベッド予約が既に溢れてるとのこと。
なんともはや…
*被災地と離れた名古屋でも、第2次婚活ブームがきた。
(↑名古屋の方、ホントですか??ワタシの名古屋在住の友達は特にしてないけど…(笑))
*結婚する気のない彼を動かすには、
「彼女が頑張る」か「天災が起きる」しかない、と以前からおっしゃっていた白河さん。
今回は図らずもその説が証明されたカタチになりました。。
*震災の夜に離婚を決意したヒトも、部下に告白されたヒトも、悲喜こもごも。
●震災でシングル(独身)に起きたこと
*カレあり:恋人とのキズナを確認。同棲・結婚を具体化。
別れた・交代した(!?)・同棲を解消・不倫相手と別れた。
⇒この大変な時代に、もっと責任を負うのはイヤだ、とシングルで
パートナーなしの男性は引いてしまった。
*カレなし:独りの自分を確認、元カレと復縁、婚活を決意、恋人ができた。
恋愛・結婚相手への条件が変わった(価値観の見直しが起こった)。
=非常時に協力できるヒトを選びたい、見定めたい。
でも、意外に婚活に直結するわけではない。
*結婚観の変化
・老後やイザという時のため → 今すぐでもいい
・経済的に頼りになるヒト → ガレキに埋もれても助けてくれるヒト
・仕事の都合で別居婚でも良い → そばにいたい
・相手の親に干渉されたくない → 家族で助けあいたい
・価値観が同じヒトが良い → 多少違っても助け合えるヒト
*震災婚3つのパターン:
・永すぎた春に決着婚
・吊り橋効果婚
・キズナを形にする震災入籍(指輪も売れた=カタチにしたい?)
*養って欲しい女性たちの数に対し、養える・養う気のある男性が少ない。
↓
損得婚は限界
↓
分かち合う「キズナ婚」へ
*未婚者のパートナー(恋人)保有率=女性36%、男性20%
⇒うち40%がこれまで交際経験ナシというデータも。
*未婚者の特徴=成人未婚者の8割がパラサイト(親と同居)
●なぜ女性は3.11後に変わったのか?
*産み育てる性としての危機感(女性のほうが環境リスクに弱い)
*有限と優先順位を考えた(出産のリミット)
*(普段は隠していた)感情を開放した→震災でそのフタが開いてしまった
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<後半:月9プロデューサー 中野利幸氏との対談>
*今回のドラマの企画のキッカケは内閣府のデータから生まれた。
(前述の未婚6割中4割にパートナーがいない)
取材対象を探すには全く困らず。座談会形式で取材。
取材を通して、恋愛に対する温度の低さを感じた。恋愛=面倒と思っているヒトが多い。
震災婚できたのは、温度の高いヒト・着火できたヒト。
*ドラマチームは「恋愛できないスタッフ」で固めている(!)
*男性が恋愛できない(しない)理由
・面倒、お金がかかる
・一昔前に流行った「負け犬」が男性にも当てはまっている
=恋愛より楽しいいことが増えてきた
*イザという時に助けてくれる家族・恋人以外のキズナが見つかりにくい。
3.11を経て、心の拠り所が求められるようになったが、シングルは必ずしもそれを
結婚に求めていない。(例:シェアハウス、同棲など)
*マルモが流行ったのは、3.11後だったから(!?)
創作物への影響もかなり大きい。
数年後にはおそらく3.11を扱ったドラマが出てくるのではないか。
*絶望より希望の方が実用的
絶望はぺしゃんこ。希望は明日を歩く糧になるかもしれない。
Q. 恋愛できないのは、何が悪いのか?
A. 闘争心がなくなってしまった。ブランド志向がない。
蓮舫さんの「2位じゃダメなんですか?」にバブル世代は反発したが、若手は受け入れた。
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参加されていた上智大のフランス人教授からの発言で、
「フランス人にとって、恋愛が人生最大の楽しみ。
恋はヒトを狂わせるけど、いつかその熱は冷める。
子供を産むことで、ヒトは人間になる。
日本ではリスクをとって失敗すると、かなり底辺に落ちちゃう。
恋愛は嗜好品である」
というような発言がありました。
太字にした部分、ちょっと目からウロコでした。
あと、リスクについての部分も納得。うーむ、晩婚・少子化等の問題は根が深いな。。
ワタシ自身、婚活するつもりはあんまりナイんですが、
震災当日、てくてくと1人ぼっちで実家方面に向かう道のりは、かなり淋しく感じました。
※当日は有給とっていたので会社の同僚とも一緒ではなく、
周りはオフィスから連れ立って帰るサラリーマンが多かったので…
家に帰ったら、ちゃんと本書を読んでみよっと。
白河さん、参加者の皆さん、D21社の皆さん、ありがとうございました!