
On The Road Panel Discussion 10/21/07 / BEYOND BAROQUE
しわっす!最近、電車の中でもBダッシュ!な踊るOLです。
今日は先日のプレイベントに引き続き、NHKで元旦に放送予定の「ニッポンのジレンマ」という番組の観覧に伺ってきました!
女性の論客が少なくて残念。
今回の収録では「1975年生まれ以降の論客とアナウンサー」による、かなり長時間にわたるディスカッションが行なわれました。
★パネリスト(敬称略)
萱野稔人:哲学者/津田塾大学学芸部国際関係学科准教授
安藤美冬:フリーランス/「自分をつくる学校」学長
城繁幸:人事コンサルタント、作家
木暮太一:経済入門書作家 経済ジャーナリスト
石井光太:作家
宇野常寛:評論家 批評誌〈PLANETS〉編集長
猪子寿之:ウルトラテクノロジスト集団チームラボ代表
西條剛央:心理・哲学者
安藤至大:経済学者 日本大学准教授/政策研究大学院大学客員准教授
白木夏子:社会起業家/ジュエリーブランド「HASUNA」代表
白木夏子さんはお話を伺ってみたいなーと思ってた方なので、嬉しかったです。
(それにしても女性率が低いな…)
内容の詳細は本放送を見ていただくとして、パネリストの皆さまのお話の中で印象に残ったところを少しだけご紹介します。
内容の詳細は本放送を見ていただくとして、パネリストの皆さまのお話の中で印象に残ったところを少しだけご紹介します。

Solis San Francisco visit / US Department of Labor
●萱野稔人さん:
(年金問題について)すでにシステムは破綻しているのに、いつまで続けるんですか?という話。
将来世代に全部ツケを回しても良いのか?という分岐点にある。
高齢者・銀行・政府(国債)のなかで、お金がグルグル回っているだけ。
そこに現役世代をかませる仕組みを考えていきたい。
必ずしも高齢者福祉を減らせ、というわけじゃない。
お金を回すだけじゃなく、若者を入れて活性化させよう、その方法論を議論しよう。
社会の新規参入者にツケを回すほうが楽。それを20年くらい続けてきたのが今。
●安藤美冬さん:
一歩踏み出す勇気が無い人は、本気でやりたいことが、まだ見つかっていないのかも。
本当に心からやりたいことがあれば、一歩踏み出す恐怖を情熱が凌駕する。
●城繁幸さん:
この1年で年金については過激な意見が増えてきた。
今の世代は、もう年金がもらえないと分かっている。
給料から天引きされた年金は、勝ち逃げしようとする世代に対するモノだから、怒っている。
●木暮太一さん:
自己内利益という考え方。
企業でいう利益を個人に置き換えて、 それを黒字化するような働き方が大切。
●石井光太さん:
格差に関して語るのは後ろめたい。番組にも出たくない。
なぜなら、この番組に出ているのは成功している人たち。
理屈はいくらでも言えるけど、実際の現場(ホームレス等)のヒトと話をして、
目の当たりにした時、何も言えなくなる。後ろめたい。
●宇野常寛さん:
ダンナが正社員でガッツリ稼ぎ、奥さんは専業主婦で家で子育てしている、
という家庭を当たり前だと思っているヒトたちが、保育園の数を決めていたりする。
未だに戦後的な認識で捉えているヒト達も多い。そうじゃない世界をもっと見て欲しい。
世の中の人間全部が「シゴトで自己実現をしたい!」と思っているわけじゃない。
中間がない。ガツガツかニートか。その状態が「貧しい」
●猪子寿之さん:
全体をよりフェアにする意見ばっかで、全体が下がっちゃうのはよくない。
格差より、全体を上げていくことのほうが大切なんじゃないか?
パイが減っていくのをどう防いでいくか?減っていく中でどう生きていくか?を考えたい。
●西條剛央さん:
理不尽さやアンフェアさを感じざるを得ないこと=格差 と呼んでいる。
「すべき」は目的。それは「差をなくすこと」ではない。
格差をゼロにすることも、現実的には出来ない。減らすことはできる。さまざまな方法がある。
●安藤至大さん:
高齢者の世代内でも格差がある。高齢者全員がお金を持っているわけじゃない。
専業主婦モデルは高度成長期限定の現象。
●白木夏子さん:
多様性を許せる精神性を持って欲しい。
日本人は働きすぎだし、~すべきという型にハマった働き方をしているヒトが多い。
そこから解放されることが、精神的な幸福につながるのではないか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■編集後記■
収録は5hを超える長丁場。
様々な観点から活発に意見が述べられていたけど、もちろん結論は出るはずもなく。
でも、結論を求めるのが番組の主旨では無いと思うので、コレで良いんだと感じました。
議論の中でも何度か出てきたけど、もっと多様な働きかたができる世の中にならないとですねー。
パネリストの皆さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました!