NEO踊るOL。

もう踊っていないOL。Writer/Editor。おいしい肉に目がない。都内に生息。

【書感】「聴く」ことができれば、コミュニケーションの8割は成功する!?~「ひとこと言いたい私」にさようなら!<前編>

スポンサーリンク


みなさん、ヒトの話、ちゃんと聴けていますか?
というか、これまでの人生の中で誰かに「人の話の聴き方」を習ったことはありますか?
おそらく「ある」という方は非常に少ないのではないでしょうか。

本書によると、「実は当の大人たち自身も『聴いてもらうこと』『分かち合うこと』に無意識ながら飢えて」いるとのこと。
それじゃあ子供たちに「聴き方」を教えることなんて、到底できませんよね。


かく言うワタシも、「聴き方」をキチンと学んだのは前職に入社してから。
もちろん今でも充分とはとても言えませんが、学んだ当初は「そうだったのか!」と目からウロコでした。

キャリアカウンセラーは、仕事に悩む人の話を「聴く」ことが仕事です。
(もちろん聴くだけじゃ仕事にならないけれど)

「聴く」ことに関する本は、割りと読んでいるのですが、本書は非常に分かりやすく、かつ実践的な内容だと思ったので、書感として取り上げて見ることにします。


●本書を読もうと思ったキッカケ


前述の通り、仕事柄かなり「聴く」ことに関してはアンテナを立てているワタシ。
本書もそんなアンテナに引っかかった一冊でした。

この手のスキルって、理論を学んで、ひたすら実践するしかないと思っているんですが、仕事ではともかくプライベートでは「ひとこと」どころか「フタコト」も「ミコト」も言ってしまう自分を自覚しているので、読んでみることにしました。





●コミュニケーション=話す、ではない!

無意識にのうちに、相手の話を遮ったり、「たいしたことないよ」って言ったり
しちゃっていませんか?

本書の冒頭で事例が幾つか出てきて、グサッ…
うーわー、ついやっちゃってるかも。。

著者によると、
多くの人にとって「コミュニケーションをとる」とは、具体的には
「(自分が)話す」ことだけに留まっているわけです。
そのため、落ち着いた良質のコミュニケーションが実現することは
あまりありません。
とのこと。

確かに、以前は「話し方」にフォーカスした本ばかりが注目されていたように思います。
最近では「聴き方」にフォーカスした本も増えましたが。

「話すこと」にフォーカスすると、自分がいかに「話す側」に立ち、いかに相手を「聴く側」にするか、と考えてしまいがち。

そうすると「もし自分が話す側だったら絶対に言われたくないと思うようなことを、他人に対しては片っ端から並べ立てる」ことにつながってしまいます。
相手も「話したい」わけですから、当然ぶつかり合いますよね。

著者の言う「コミュニケーションをとる」とは、
自分ばかり話すことでも理解してもらいたいと騒ぐことでもなく、逆に聴くことであり、自分自身が求めてやまないような「受け容れの姿勢」を、まず相手に提供するための行為
ということになります。

ちゃんと「聴く」ことができれば、受け答えも適切なものになるでしょうし、ぶつかり合ってフラストレーションが溜まることもなくなるわけです。


●人間は、自分中心で当たり前。

こんなことを言うと利他主義のヒトに「ワタシは違うわッ!」とか言われそうですが、筆者の言葉を借りるなら、
「私」とは、私自身にとっていちばん大切な人間です。
とにかく、そうなんです。
ということ。
かくいうワタシも、占いなどは信じていないんですが、朝のニュース番組の後半で「今日の占い」が流れると、ついつい自分の星座を見てしまいます。
信じてないのに、です。

なので、周りのヒトとのコミュニケーションを気にするより前に「自分自身の状態と欲求にきちんと耳を傾けずにいると」フラストレーションが溜まって、「近しい人たちを自分のネガティヴな感情や不平不満、フラストレーションのはけ口にしてしまうわけ」です。


もう1ヶ所抜粋しておきます。
人間は、自分中心で当たり前。
コミュニケーションの基礎となるこの原則を心得ておけば、誰もがごく普通の、けれどかけがえのない存在として関心を向けてもらい、きちんと扱ってもらうことを必要としているのだ
相手の話を遮っちゃったりするのは、「かまって欲しい自分」が出てきてしまっているそう。
キチンと自分を大切に、欲求と向き合ってみれば、「みてみて!」「かまってかまって!」」という満たされていない「ひとこと言いたい私」は影を潜めることになりそうですね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というわけで、どうすれば相手の話を「聴く」ことができるのか、
後編ではその方法をお伝えします!

【1814字/71分】