今日はとーっても楽しみにしていた対談に行ってきましたよ!
いつもの通り、会社をダッシュで飛び出し、新宿紀伊国屋サザンシアターへ。
今日の対談の様子は、近々AERAに掲載されるそうですが、自分なりに面白いと思った点をまとめてみました。
※ちなみに、メモは10ページ…手がつりました(笑)
すんごく長いので、先に私の感想を。
●結局2人の根っこは同じ?
最後の方の質問にもありますが、香山さんも「努力はしたくない」と言いつつ医者になってますよね。
それって、勝間さんがよくおっしゃる「無意識にできること」をやってるのでは?
それが周りから見たら「香山さんも努力して医者になったはず」と見えているのであって、香山さんご自身は「私は努力してない、運が良かっただけ」って思っているだけなのかも、と感じました。
●香山さん、意外にキレないんですね(笑)
正月にTV放送された対談や、既に出版されている対談本(「勝間さん、努力で幸せになれますか」)では、もう少し勝間さんに噛み付いてる印象だったんですが。
勝間さんが「香山さんはどうですか?」と振っても
「私はいいから」と流してしまっていて、ちょっと残念。
●努力する・しないも個人の自由
アンチカツマーな人にも言えると思うんですが、勝間さんの意見って、あくまで「多様性のある中の1つの意見」なわけであって、それを「正しい」と言っているわけではないんですね。
対談中にも勝間さんがおっしゃってましたが、世の中に星の数ほどあるダイエット法と同じで、ピッタリはまって痩せられる人もいれば、合わずに痩せない人もいるわけで。
普段「じゃんけん・じゃんけん・またじゃんけん」と言う勝間さんですが、要は合うダイエット法が見つかるまで探せば良いわけで、1つが合わなかったからって文句言っても仕方ないでしょ、って話。
別にそのダイエット法を誰も押し付けてないよ?と私も思います。
だから、努力だって、やりたい人がやればいいし、やりたくない人はやらなければ良いだけ。
それぞれが相手に文句つけることは無いと思いました。
さー、それでは言ってみましょうか!
(会場に来られなかった方たちに、少しでも雰囲気が伝われば幸いです☆)
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●冒頭
勝間さん(以下「勝」):今日は香山さんに対抗してメガネをかけてきました。
香山さん(以下「香」):もし私がTwitterやってたら、フォロワーに「喧嘩してきて」とか言われそう
しょっぱなから会場爆笑
●お互いの違う点は?
勝:努力に対する価値観
香:「努力は楽しい」という勝間さんの意見に反対。努力なんてしたくない。
努力出来ない人は資質が無いわけではなく、環境が整えばできる、という
勝間さんに反論。
やらない自由があってもいい。人間モデルの違い。
●対談の学び/Twitterについて
勝:多様性。一本化への警告。
「自立」でくくれば、2人の本質は変わらない。依存しない重要性。
香:逆です。頼る。持ちつ持たれつでOK。
狭義のしがみつきはNGだけど、Twitterのような広義の意味ではOK?
勝:Twitterは相互依存。
香:リアルでやれば良いのでは?何でTwitter?
勝:数万人に2~3分で声がかけられる。リアルより遥かに短時間。
香:勝間さんが「香山にイジメられてる!助けて!」とつぶやいたら、誰か来てくれる?
勝:はい。
香:Twitterは勝間さんのようにITに強い「強者のメディア」という気がする。
勝:浸透率が低いのは確か。
司会:Twitterのフォロワー30万人もいて、疲れませんか?
(この方、AERAアカウントの中の人だそうで、つぶやき疲れちゃったとのこと)
勝:ゆるいつながり。全てにリプライしなくてOK。
メッセージを届けるのに最適なメディア。生の声が聴こえる。
●努力について
香:勝間さんは日々すごく努力しているように見える。
どういうモチベーションでやっているのか?
勝:私も全体から見ると弱者。
香:え?え?わかんない、それ。(会場爆笑)
勝:少なくとも2回、クライアントから「男性に変えてくれ」と言われた。
私はマイノリティでも生きやすい社会にしたい。
香:私はそこまで自己犠牲的になれない。
勝:香山さんだって著作や原宿のギャラリー等で発信してるじゃないですか。
香:わかった。勝間さんは「革命」で、私は「草の根」。
勝:コミュニティには、ある程度働かないアリがいた方がイノベーションは起こる。
香:働かない、ダメな人も必要ということ?
勝:そう。多様性。全体で1人。1つの社会を築いている。
どこか・誰かがいらない、という風にはならない。
ただ、日本は多様性を認めていない国だと思う。
香:環境を整えたら、みんな「働くアリ」になって、
多様性を保てないのでは?
勝:働かないアリ=違うルートでエサを探している。
その状況下において「働いていない」ように見えているだけ。
最後の問いかけ、私も同じことを思いました。
勝間さんからストレートな答えは無かったように思い、ちと残念。
香:多様性を認める許容量の無い人が出てくる危険性がある。
どうすれば良いのか?
ギリギリの状況下でカツマーを目指す人は?
勝:適切な自己評価に戻ること。
いかに等身大の自分を見つめるか。
その上で、出来る範囲での目標を定め、仲間を作って頑張る。
香:仲間を作って頑張れば、サボって見える人も許容できるものか?
勝:他者に頼った方が上手くいく。
それを学んでこれなかった人は問題だけど。
香:損得勘定で動いちゃう。
損だと分かった途端、手のひらを返しちゃう。
どういう根拠で、損をしても相手のためを思って行動できるのか?
勝:「ありがとう」の数。喜んだ顔。損得勘定ではない。
司会:Twitterだと、その実感を得にくいのでは?
勝:意外に大丈夫。コミュニケーションが生まれる。
香:勝間さんは、最初からその実感ができる人なのでは?
ゲームやネットの達成感を治療に生かせないか、真剣に考えているけど、
なかなかリアルでの自己肯定感の飢餓を埋められるようにはならない。ネットはネット。
勝:雇用問題に関わってくる。政治の問題も。
香:職があれば働く前提なのが勝間さん。
職が会っても、ひきこもって踏み出せない人に接しているのが私。
司会:政治の問題になると、自分ではどうしようもないと思ってしまう。
勝:環境によって努力のリターンが違うことが一番の問題。不平等を是正したい。
収入や雇用の格差は2倍以内が理想。
日本は女性に対して不平等な民法がある。
夫婦選択別姓制を取っていないのも、女性にだけ離婚後の再婚禁止期間180日が
あるのも、先進国の中では日本だけ。
自分が社会や周囲に対して役に立っているという実感=努力
でも、私、あんまり「努力」って言葉は好きじゃないんです。
香:んんっ?
勝:自分の時間の使い方を自由に決めること。
それが外から見たら「努力している」ように見えるのかも。
香:それがイヤな人は「努力しない」という風に自分の時間の使い方を決めてOK?
勝:2~3週間継続してそれが「快適」と思える人が努力家。そうじゃない人がいてもOK。
香:努力する・しないは好みの問題ってことですね。
勝:時間の使い方の工夫次第で、いろんなことができる。
著書ではその技術論を提供しているだけで、工夫したくない人はそのままでOK。
●事前に集めた質問より
Q:努力したいと思っている・擦る必要があるのも解っている。
でも、本を読んでマネすると挫折する。
努力しても幸せになれない私はどうすれば良い?
勝:一旦止めて、目標を見直して、正しい目標に設定しなおすしかない。
Q:何で(勝間さんのマネをして)全員が全員幸せになれないんですか?
勝:ダイエットと同じ。合うメソッドと合わないメソッドがある。
香:できない私が悪い、と思って自己嫌悪する副作用もある。挫折感とか失望感とか。
普通は他人のせいにできるし、それが出来る人はラクなんだけど、
カツマーは真面目な人が多く、自分を責めちゃう人が多い。
勝:10個中3個成功すれば、7割は投資と思える。
香:7割出来なかったとき、普通の人は落ち込む。とてもそんな風に思えない。
勝:失敗は楽しい。
香:出た!名言!落ち込まないの?
勝:わかった!私は「失敗して当たり前」と思ってる。
香:寛大!他人を巻き込む失敗もあるじゃない?
自己完結しない失敗は、負の感情が芽生えない?
司会:いつからそんなに達観したんですか?
勝:30過ぎてから。三毒追放。
香:たいしたことない、と思え?
勝:いっぱい失敗する。30~40失敗。
香:そんなに失敗したら、死にたくなりますよ。
司会:努力はしたくないけど、達観したい。
香:みんなが達観しちゃったら、精神科医は商売上がったり(笑)
Q:香山さんは医者だし、怠け者ではないと思う。何で卑下するんですか?
香:状況に追われているだけ。
Q:努力嫌いとはいえ、医者になってる。そこでは努力してますよね?
香:罪悪感はある。たまたま運が良かっただけ。
自分は努力家なのに、うまくいってない人もいる。
勝:辛い努力はしない、と定義した方が良いですね。
Q:今、困窮している人も、しがみつかない生き方を勧めますか?
香:勝間さんとかと比べるんじゃなく、出来る範囲で頑張る。
Q:幸せの形を押し付ける人への対処法は?
勝:選択肢の提示。押し付けるつもりはない。
香:幸せは千差万別。私はいろんな人をミてきてるので、反論・反証出来る。
Q:最終ゴールは?
勝:マイノリティが幸せになれる社会に近づく手伝いを、少しでもやりたい。
普遍性・多様性の区別は難しいけれど。
香:男女共同参画をやってる勝間さんに「フェミニン」を言って欲しくない。
(「結局、女はキレイが勝ち」を受けて)
勝:他の人のやったことに価値を置いている。
香:勝間さんは、科学を素直に信じすぎ。それはリスキー。
Q:ぶっちゃけ、2人は勝ち組だと思う。お互いのことをどう思っているのか?
勝:香山さんみたいな人もいて良いと思う。
香:同世代なのに、こんなに自分と違う人がいるんだ!というオドロキ。
努力家ばかり…という取り残され感も。
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いやー、長かった!
最後まで読んでいただいた皆さま、ありがとうございます(笑)
講演会後、カツマー仲間と近くの居酒屋さんで飲み会。
もちろん、私は宣言通り禁酒しましたよ!